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プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介する
  白取千夏雄さんの
  『『ガロ』に人生を捧げた男』は
  「本の雑誌」の2021年度ベスト10
  2位に選ばれた作品。
  さすが「本の雑誌」が選ぶ本は違うなと
  感心しました。
  大手の本屋さんなんかでは
  なかなかこの本はベスト10には入らないだろうな。
  それにしても
  「ガロ」という漫画誌の威力に
  いまさらながら感嘆します。
  「ガロ」のこと、
  知っている人も少なくなっただろうに。

  じゃあ、読もう。

  

sai.wingpen  「ガロ」と生きた青春記                   

 「ガロ」というのは、感嘆を込めていうなら、不思議な雑誌だ。
 漫画雑誌でありながら、1990年代にはすでに往年の輝きはなくなっていながら、長井勝一という名物編集者や白土三平や水木しげるといった誌面を飾った多くの漫画家も亡くなりながら、それでも「ガロ」という名前はどこまでも光を放ってくる。
 かつてその「ガロ」の編集者だった白取千夏雄氏が1997年に起こった「ガロ」社員の一斉退職事件に至る経緯は自身の半生とともにまとめた本書は、2019年に『全身編集者』というタイトルで自費出版されたものだが、それがタイトルに『ガロ』と入るだけでまったく違った様相を帯びてきたような気がする。

 白取氏は1965年生まれというから、漫画家志望であったとはいえ、「ガロ」全盛期よりはかなり遅れてきた世代だ。
 実際伝説の編集者長井と出会うのも専門学校で先生と生徒という関係だった。
 たまたまその長井に声をかけられ、「ガロ」編集部にバイトとしてかかわることになる。その後、正式に社員となるのだが、白取氏は「長井さんの最後の弟子」と自称している。
 この本では、「ガロ」最終のドタバタ劇が白取氏の目線で描かれている。
 今回の出版に合わせて他の証言者の文章も載せられているが、その人によれば白取氏の文章には誤解もあるということだが、そうであってもすでに2017年に51歳で亡くなっている白取氏の文章は誰も変更できない。

 そうであっても、この白取氏の「ガロ」史はとても貴重だといえる。
 少なくとも、裕福ではないけれど、生き生きとした空気をもった青春記として残るだろう。
  
(2022/02/08 投稿)

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