
そんな話を聞くと、ミヒャエル・エンデの『モモ』に登場した時間どろぼうを思い出す。
あの本が出版された1970年代よりずっと、現代の方が切羽詰まっている感がある。
もっとも、そんな人たちのことがわからないでもない。
例えば、馬場康夫氏の『この1本!』という本はどうだろう。
副題が「超人気映画シリーズ、ひとつだけ見るならコレ」とあるように、
私たちのために人気シリーズの映画からわざわざ1本を紹介してくれる、
なんとも便利な映画ガイドなのだ。
ただし、ファスト映画を見る人とちがって、
馬場氏はしっかり人気シリーズ全作を評価したうえでこの1本を選んでいるから
正統派映画大好き人の、映画ガイドでもあることは間違いない。

「男はつらいよ」「007」「スター・ウォーズ」「ゴジラ」「黒澤明」「ロッキー」「高倉健任侠映画」「若大将」などなど、
全部で23の人気シリーズが並んでいる。
ただこういう類の本にかならずつきまとうのは、あのシリーズがないという不満。
「名探偵コナン」があるのに、どうして「ドラえもん」がないの?!
「黒澤明」があって「小津安二郎」がないのは、納得いかない。
まあ、そのあたりは、続篇、続続篇を期待するとしよう。

この本は映画愛に満ち溢れているのだ。
けっして映画を早送りで見ない人のための一冊なのだ。

応援よろしくお願いします。
(↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 今日もクリックありがとうございます)


<<浅丘ルリ子さんの魅力全開の1本! - 映画「憎いあンちくしょう」の話 | Home |
アメリア・イヤハート それでも空を飛びたかった女性(リチャード・テームズ) - 朝ドラのサブテキストとして>>
| Home |