11/13/2022 おちばのほん(いわさ ゆうこ) - かさこそはおちばの歌かも

ふと口ずさんでしまう歌があります。
五輪真弓さんの「恋人よ」。
その最初の歌詞はこうです。
「枯葉散る夕暮れは/来る日の寒さをものがたり/
雨に壊れたベンチには/愛をささやく歌もない」
落葉が舞う風景がさそう詩情です。

『歳時記』にも、「天気のよい日の芳ばしいような匂い、
散り重なったものを踏む音など、俳句にとどまらず詩情を誘う」とあります。
待人の足音遠き落葉かな 与謝 蕪村
そして、それはおとなだけでなく
子どももまた同じではないでしょうか。
いわさゆうこの『おちばのほん』は、
子どもたちの落葉の興味を満たす格好の一冊です。
この季節、街のいたるところにさまざまな落葉があふれています。
かえで、もみじ、いちょう、さるすべり、けやき、さくら…
子どもたちが拾ってきた落葉を見て、
それが何の落葉かこの絵本で観察ができます。
図鑑のような絵本なんです。
なにしろこの絵本に載っている落葉は120種類以上なのですから。
そして、気がつくかもしれません、
あそこにあるのはけやきの木なんだって、
あるいはさるすべりの葉は赤くなるんだって。

写真ではないやさしさを感じます。
そして、ほら、聞こえてきますよ、
かさこそ、かさこそ、おちばの音が。

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