04/16/2010 新書七十五番勝負(渡邊十絲子):書評

本好きな私にとって、
今日紹介した渡邊十絲子さんの『新書七十五番勝負』ような書評であるとか
読書全般について書かれたジャンルの本を読むのは
とっても気持ちいい。
暗い気分のときの清涼剤。
弱ったときの栄養ドリンク。
元気回復の素みたいなものといえます。
人によってはお酒とかカラオケとか
いろいろな方法があるでしょうが、
私はまちがいなく
本で助けられます。
だから、
本が手放せません。
きっと、こんな感じは
本好きな人ならわかってもらえるのじゃないかな。
じゃあ、読もう。
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新書好きの人だけでなく、もっとひろく本好きの人にお薦めなのが、詩人渡邊十絲子さんの『新書七十五番勝負』である。
「本の雑誌」連載分の新書の書評に少しの書き下ろしを加え、さらに新書についての愛情こもった三つの小論文でできあがっていて、まるまる一冊、新書ばかりの本といっていい。それでいて、本の匂いが漂うようなたたずまいなのだ。
この本の良さはたくさんあるが、まずなによりも取り上げているそのラインナップが素晴らしい。
そのうち実際に私が読んだ新書は数冊にもかかわらず、いい新書を紹介してもらったと思わせる力が渡邊さんの書評にはある。
それは多分、取り上げられた本たちの良さもあるだろうが、渡邊さんの書評自体に文章としての味わいがあるということだろう。
つぎに(というより、こちらの方が素敵なのだが)、その文章が本への愛情にあふれていることだ。
さすが「暇さえあれば書店に通い、新書の棚の前をうろうろ」している著者だけあって、本に対する愛情がはんぱではない。
「本から本へと、読書の道は鎖のようにつながっていく。そこに人の言葉が道しるべのようにあらわれる。本を読むことの幸せと不思議を思った」(57頁)なんていう文章には、思わずぎゅっとハグしたくなった。
本の良さがわかっている人にしか書けないこんな文章が随所にちりばめられているのだ。
本を読むことで幸せになりたかったら、この本を手にすべし。きっと満足する。
(2010/04/16 投稿)

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