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プレゼント 書評こぼれ話

  うまい俳句を詠みたいと
  いつも思っているのですが、
  たった17文字の世界なのに
  ちっとも上達しません。
  この17文字が曲者なんだと思います。
  今日紹介するのは
  美人の俳人として有名な
  黛まどかさんの『その瞬間』。
  「創作の現場 ひらめきの時」という
  副題でもわかるとうり、
  黛まどかさんの俳句を
  彼女自身が解説をした内容になっています。
  こういう作句の裏話的な創作秘話を読むと
  俳人というのも
  奥深いものだと感心します。
  私などまだまだ修行が足りません。

  じゃあ、読もう。

その瞬間  創作の現場 ひらめきの時その瞬間 創作の現場 ひらめきの時
(2010/02/11)
黛 まどか

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sai.wingpen  その瞬間に立ち会うということ              矢印 bk1書評ページへ

 俳句の世界では、作者自らが自作の句の創作の背景などを解説するという自解を試みることがしばしばあります。
 本書は『B面の夏』50句で颯爽と俳壇に登場し、女性俳句をリードしてきた黛まどかさんが自身の句に自解をつけまとめたものですが、「あとがき」のなかで黛さんは「句が生まれた瞬間の背景を披露し、自身の発見と感動が、言葉に結実するまでのプロセスを辿っている」と記しているように、黛まどかという人気の女性俳人を知るにはうってつけの一冊となっています。

 俳句は誰もが知っているように、五七五、わずか十七文字で表現される文芸です。裏返せば、極端に少ない言葉で心の風景を描くことが、緊張を生む文芸だともいえます。
 作品だけ読めば、それがどのような背景をもって詠まれたものかはほとんど分かりようがありません。だから、読む側にとって自由にその句が味わえるといえます。
 自解を読むことは、その想像の幅を狭めることでもありますが、その一方で作者の作句にいたる心の在り様を伺い知ることで、よりその句への親しみが増すこともあります。
 自解を好むかどうかは読者の好みもあるでしょうが、私は自解を読むことで作品が幾重にも深みと広がりを持つのではと思っています。
 本書もその点では十分に楽しめた一冊ですし、女性の心の襞にも少しはふれることができたかもしれません。
  
(2010/04/27 投稿)

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