

紫陽花(あじさい)が見頃ですね。
今日は父の日です。
父の日をベンチに眠る漢(おとこ)かな 中村苑子
この中村苑子さんの句ではありませんが、
母の日と比べると
どことなくうっちゃられている感じがしないでも
ありません。
父の日やサッカー観戦ただひとり 夏の雨
娘たちから父の日の贈り物を
もらったことは何度かあります。
まあもらえるだけでも喜ばないといけませんよね。
今年もねだっているのですが、
果たしてくれるかどうか。
なんだかサンタさんにおねだりする
子供のようですね。
じゃあ、読もう。
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絵本『おとうさんはウルトラマン』シリーズの作者みやにしたつや(本名・宮西達也)さんは1956年生まれですから、「ウルトラマン」のTV放映が始まった時は10歳の少年でした。おそらく多くの子どもたちと同じように、TVの前で「ウルトラマン」の活躍に胸躍らせていたにちがいありません。
成長して子ども時代の自分をふりかえったとき、「ウルトラマン」は単なる子ども時代のヒーローではなく、もっと密接に自分の生き方に投影されたものだったのではないでしょうか。
「ウルトラマン」はたしかにとても強かった。でも、彼にも悩みがあったはずだ。「ウルトラマン」にだって失敗があっただろう。そんなことを考えると、「ウルトラマン」は巨大なヒーローではなく、自分とそうちがわない等身大の姿がうかびあがってきます。
せみとりをする「ウルトラマン」、ほめられれば毎日のように同じ料理をつくる「ウルトラマン」、休日には息子を遊ぶ「ウルトラマン」。
たくさんの怪獣とたたかってきた「ウルトラマン」ですが、きっと普段の生活ではそんなどこにでもいる父親だったにちがいありません。みやにしさんはそう思うことで、自分自身の「ウルトラマン」にやっと出あえたのではないでしょうか。
今回の巻には「おとうさんのしゃしん」と題された作品が収録されていますが、ここで描かれている怪獣との闘いの記録は、TVの放映日にあわせたものになっています。
たとえば、「1966年7月24日 宇宙忍者バルタン星人はつよかった」は、その日放映された第二話にあわさっています。そのような工夫が、読むものを、特にみやにしさんと同世代の読者にはたまらない魅力になっています。
ちなみに、1966年9月4日に「ウルトラマン」とたたかった怪獣は誰でしょう。同じ日にはやさしい怪獣ピグモンとも出会っていますというのが、ヒントになるでしょうか。
(2010/06/20 投稿)

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