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プレゼント 書評こぼれ話

  今日紹介する、茨木のり子さんの
  『歳月』は、
  茨木のり子さんが若くして死別したご主人にあてた
  恋文のような詩をあつめた詩集です。
  生前発表されることのなかった
  それらの詩を、
  茨木のり子さんは、
  無印良品のクラフトボックスに
  仕舞っていました。
  箱には小さく「Y」とだけ
  書いてあったそうです。
  茨木のり子さんのご主人は
  安信といいましたから、
  「Y」はその頭文字だったのでしょう。
  この詩集は茨木のり子さんの一周忌に
  出版されました。
  とても深い。
  とても切ない。
  今回書評詩にしましたが、
  ぜひ、この詩集を読んでください。
  自信をもって薦めます。

  じゃあ、読もう。

歳月歳月
(2007/02)
茨木 のり子

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sai.wingpen  あなたはいなくなったけれど             矢印 bk1書評ページへ

  二〇〇六年二月十七日、私は死にました。

  あれはどうするの、と
  先に逝ったあなたは聞いてくれたけれど、
  あれはもう私たちのものではありませんので、と
  静かに答えました。

  あれはいつだって、生きている者たちのもの。
  生きている私が生きている私に口ずさんだもの。
  だから、あれは残していきます。

   詩は死者のものではなく、
   詩は生きる者たちのもの。

  ラブ・レターを残してきていいの、と
  先に逝ったあなたは心配してくれたけれど、
  何を恥ずかしがることがあるでしょう、と
  確りと答えました。

  あれはいつだって、生きている者たちのもの。
  生きている私が逝ってしまったあなたに口ずさんだもの。
  だから、あれは置いていきます。

   詩は死者たちのものではなく、
   詩は生きる者たちのもの。

  二〇〇六年二月十七日、私は死にましたが、
  私は詩を、
  生きている者たちに残してきました。

 詩人茨木のり子の遺作となった詩集です。若くして亡くなった夫・三浦安信さんへの想いがたくさん綴られています。
 胸につまってくる詩の数かず。たとえば、「夢」という詩。たとえば、「月の光」という詩。そして、「梅酒」という詩。あまりにも切なすぎて、泣いてしまいました。
 茨木のり子のういういしい愛に満ちたこの詩集を大事にしていきたい。
 愛はまだ信じられます。
  
(2010/08/03 投稿)

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