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プレゼント 書評こぼれ話

  昨日第15回読売出版広告賞の大賞を
  井上雄彦さんの『リアル』の10巻めが
  受賞したことを書きましたが、
  井上雄彦さんのこのマンガは
  1年に一度単行本化されるという
  超スローペースで描かれている
  マンガです。
  障害者の青春を通じて
  多くのことを
  真摯に描いています。
  何冊かその書評を書いたことがあって
  今日は第2巻を
  蔵出し書評します。
  第1巻の書いた記憶があるのですが
  残念ながら今bk1書店には残っていません。
  なにしろ10年も前の話で
  よく覚えていません。

  じゃあ、読もう。

リアル 2 (Young jump comics)リアル 2 (Young jump comics)
(2002/09/19)
井上 雄彦

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sai.wingpen  生きていく重さを感じること、それがリアル。            矢印 bk1書評ページへ

 「夕暮れの空は どこか非現実的に見えた/感覚のない脚だけが 俺のリアルだった」(66頁)

  【real】-名詞。現実,実体,実物。(研究社 現代英和辞典)

 この本の中で描かれていく青春群像。足の障害により車椅子生活を余儀なくされた戸川という少年。バスケのコートに彼は自分の足でなく、車椅子の車輪で立つ。不自由な足をまだ自覚できないまま病院のベッドで苦悩する高橋。彼らが受け入れないといけない現実。
 漫画家井上雄彦が描こうとしている障害者の【現実】は、直前まで健常者であっただけに、酷い現実である。短距離走者を目指した戸川は、走ることで父親の呪縛から解き離れようとした。しかし、彼を蝕んでいた足の病魔。父親から離れようとする戸川の【現実】。息子が意のままにならない父親の【現実】。そして、足が動かない、重くつらい【現実】。

 僕たちは、生きていくのにどれだけの重さを感じることがあるだろうか。
 程度の差こそあれ、誰もが自分では抱えきれない重さを実感せざるを得ない。そんな重いテーマが、この漫画のテーマである。
 一〇年前なら、漫画では表現しきれなかった主題かもしれない。しかし、井上雄彦は小説でも、詩でも、音楽でもなく、漫画という表現方法で描こうとしている。まだ2巻の漫画は、今後どのような展開になるのかわからないが、少なくともまだ先を読みたいと思う。

 それが、僕のリアルである
  
(2002/11/14 投稿)

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