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プレゼント 書評こぼれ話

  昨日につづいて
  今日も東海林さだおさん。
  今回は文春文庫の新刊です。
  本屋さんで東海林さだおさんの漫画が表紙になった本を
  見つけると、
  ついつい、お、お、おと
  近づいてしまいます。
  でも、なんだか
  毎日東海林さだおさんの本ばかりを
  読んでいると思われてしまうのも、
  なんだか恥ずかしい気分になってしまいます。
  ええい、なんと思われても
  構いません。
  恥ずかしくないもんね。
  頭の回路が東海林さだおさんだって思われても
  構わないもんね。
  面白いだもんね。
  これこそ読書の愉楽だもんね。

  じゃあ、読もう。

そうだ、ローカル線、ソースカツ丼 (文春文庫)そうだ、ローカル線、ソースカツ丼 (文春文庫)
(2011/04/08)
東海林 さだお

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sai.wingpen  永遠の男の子                  矢印 bk1書評ページへ

 男は外で狩猟し、女は内で子を育てというのは原始人の頃から変わっていないのではないか。おっと、男女同権、男女雇用均等法、まったくその通りで、さっき書いたのは、男女のDNAの根幹みたいなことです。
 最近でこそ「冒険」という言葉をあまり使わなくなっているようですが、男の子の本質はこの「冒険」に尽きるのではないでしょうか。ちなみに「冒険」というのは、成功するかどうかわからないことをあえてやってみるということで、男の子はいつだってそうでなくては。

 東海林さだおさんはその点では永遠の男の子なんだと思う。
 かの有名な食べ物エッセイである「丸かじり」シリーズでもそうだし、本書の「ローカル線の旅」であったり「定食屋探訪」でもそうだが、東海林さだおさんの探究心は珍しいものに限らず、普段誰もがあってもなくても気にしないようなものにまで興味津々になってしまう。
 子供の頃にビールの王冠とか収集したことありません? それとよく似ています。
 大人になれば、どうしてこんなものに興味をもっていたのだろうと思うようなことを、東海林さんは70歳を超えてもずっと持ちつづけているんです。それってすごいとしかいいようがない。

 本書は雑誌「オール読物」に「男の分別学」と題されて2006年から2007年にかけて連載されていたものです。
 食べ物や旅といったことにとどまらず、おやじのショッピング、広辞苑攻防戦、鼻の穴といった、おそらく誰も気にしないことに東海林さんは果敢に挑戦してみています。
 だって、鼻の穴のことなんて真剣に考えたことあります? 普通はない。それを考えてしまうのが、東海林さだおなんです。
 特に面白かったのは、「広辞苑を引いてプンプン!」以下のエッセイで、かの広辞苑の解釈に敢然と立ち向かう東海林さんは、冒険者としての本領発揮というしかなくて、活字の森に踏み込んでいく勇者のように、私には見えました。
  
(2011/05/17 投稿)

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