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プレゼント 書評こぼれ話

  みつはしちかこさんが大きな病気から
  回復されたという新聞記事を
  目にしたのは春のはじめの頃だったでしょうか。
  みつはしちかこさんといえば
  『小さな恋のものがたり』を描いてきた漫画家ですが
  もう70歳になるそうです。
  大きな病気だけでなく
  45年連れ添ったご主人も亡くされ、
  失意のどん底だった。
  それでもようやく回復された、というのが
  新聞記事の内容だったと思います。
  その記事から今日紹介した
  『あなたにめぐりあえてほんとうによかった』という詩画集に
  たどりつきました。
  みつはしちかこさんが描いた
  『小さな恋のものがたり』のことは
  今日の書評にも書きました。
  私と同年代の人は
  一度は読んだ漫画ではないかと思います。

  じゃあ、読もう。

あなたにめぐりあえてほんとうによかった (絆シリーズ特別編)あなたにめぐりあえてほんとうによかった (絆シリーズ特別編)
(2011/03/04)
相田 みつを

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sai.wingpen  あなたは今も                     矢印 bk1書評ページへ

 そっと、みつはしちかこさんの『小さな恋のものがたり』を読んでいたことがあります。もう40年近く前のことです。
 その漫画に描かれた、淡い恋のものがたりにうっとりしていました。でも、にきびこそでませんでしたが、男子高校生でしたから、「そっと」読むしかありませんでした。恋に恋していた時期といっていいでしょう。
 背の小さなチッチと背の高い美男子サリー。背の低いことが気になっているチッチはずっと憧れの気持ちでサリーを見続けています。
 当時の私にも好きな子に告白もできず、それでも好きでたまらなかった日々がありました。だから、サリーを遠くから見つめるチッチの気持ちが痛いくらいにわかりました。
 そのものがたりも描かれだして50年だそうです。私が「そっと」読んでいた頃は、まだ二人は時折デートをしていたくらいだったと思います。
 もうすっかりどこかに置き忘れてしまったけれど、今でもつつみこみたくなるようなものがたりです。

 みつはしちかこさんがその後もずっとこの『小さな恋のものがたり』を描きつづけていたことは知りませんでした。単行本は41集になるそうです。
 しかも、みつはしさんも古稀を迎えられたと聞いて驚きました。あの頃「そっと」読んだものがたりからなんとたくさんの水が橋の下を流れていったのでしょう。
 それでも、チッチもサリーも変わらずに、ここにいます。この詩画集のなかにいます。

 この本は書家で詩人でもある相田みつをさんの詩にみつはしちかこさんの『小さな恋のものがたり』のイラストがついた素敵な詩画集です。
 相田さんの詩が見事にみつはしさんのイラストと、いいえ、チッチとサリーの恋のものがたりと合っているのです。
 このような形でチッチとサリーに再会できてよかった。あの頃、「そっと」『小さな恋のものがたり』を読んでいた頃には戻れないけれど、当時好きだった人とふたたびめぐりあえたような気分です。
 ありがとう、チッチ。ありがとう、サリー。
  
(2011/05/27 投稿)

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