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プレゼント 書評こぼれ話

  今回はすごく真面目に「読むこと」を書いてみました。
  あ、いつも真面目に書いていますよ、もちろん。
  でも、今回の書評を書くのに一週間ぐらい、
  こうかな、ああかな、と書きあぐねていました。
  最終的に今回のような「真面目な書評」になってしまいました。
  まあたまにはこのように「読むこと」って何だろうと
  考えることはいいことだと思います。
  今回紹介した本の書名に「カリスマ編集者」ってついていますが、
  これは著者の川辺秀美さんが、あの「夢をかなえるゾウ」で
  すっかり有名になった水野敬也さんを発掘したからです。
  いい読み手だということでしょうね。やはり。
  
カリスマ編集者の「読む技術」 (新書y)カリスマ編集者の「読む技術」 (新書y)
(2009/01/07)
川辺 秀美

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sai.wingpen  読むということって何だろう                     矢印 bk1書評ページへ
 
 最初に書いておきますが、この本は「読む技術」の本ではありません。
 もう少し正確にいうならば、「タイムリミット法」であるとか「定規黙読法」といった「読む技術」も紹介されていますが、それよりもこの本で重要なことはもっと根本的なことです。それは、最初のページに書かれています。
 「本を読むことは簡単だ。だからこそ、読むことって、何だろう?」
 私たちは小さい時から文字を読むことを学びます。そのうち、言葉を覚え、つながる文章を読みようになります。ですから、「本(あるいは文章)」を読むことは学習次第でそんなに難しいことではありません。
 でも、そのうちに「本を読む人」と「本を読まない人」がでてきます。それは何故でしょう。そのことがわかれば、「読むこと」の意味がわかるかもしれません。
 著者は「読書というのは、読んで吸収した情報を創造的なモノに変えるためにある」(166頁)と書き、「読むことのサイクル」として「自分の思考を整理する→習慣化する→行動する」(20頁)と図式化します。
 「読むこと」というのは「本(あるいは文章)」という媒体を通じて、自身の人間性を高める行為といえます。自身のうちに内在化していくことも行為でしょうし、行動することも行為といえます。

 「本(あるいは文章)」という媒体を、「映画」に置き換えてもいいでしょうし、「スポーツ」としてもいいわけです。身体を動かすことが好きな人は「スポーツ」を通じて人間性を高めます。ですから、「本(あるいは文章)」だけがそれらの媒体としての優位性を持つかどうかだと思います。
 そして、大切なことは「スポーツ」であれば単に身体を動かすだけではありません。技術を高めるために練習します。本当は「読書」も技術を磨き、訓練をしなければならないのです。著者が「多読」を勧める意味はここにあります。

 私の場合「読書」を長年の習慣としてきましたから、それに変わるものがないという優位性が自身の中で働きます。
 しかし、私にとっては「読書」が大切な行為であっても、「読書」が苦手な人も当然いるわけです。
 もしそういう人にいうとすれば、「本(あるいは文章)」の世界は限りなく広い世界だということです。だから、「読書」する訓練をもっとして欲しいということです。
 この本は、そういうことを考えさせてくれる一冊なのです。
  
(2009/03/02 投稿)
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